vistlip 15th Anniversary LIVE【ライブレポート】

vistlip 15th Anniversary LIVE

【Domestic Strawberry Jam】

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7月7日、七夕。

伝説によると、年に一度だけ、とある愛し合う男女が星の河(天の川)を渡って逢瀬を楽しむ事を許されたのがこの七夕の由来なのだと言う…。晴れていなければならないと言う条件付きだが。

そして日本V系界の生ける伝説、vistlip ((Vo.)、Yuh(Gt.)、(Gt.)、瑠伊(Ba.)、Tohya(Dr.)からなる五人組バンド)もまた、まさしくその日にファン達に逢う為に毎年恒例となったのバンド結成周年記念ライブへと向かう。

この日起こった出来事もまた伝説として語り継がれて行く事になるだろう。何故ならライブ当日の2022年7月7日は関東地方に台風が接近していたのだが、まるで奇跡の様に午前中にはその勢力が弱まり青空が広がった。残った心配事と言えば日差しから逃れる為に木陰を探さねばならないと言う事くらいだった。

その日は記念すべきバンド結成15年目の節目だった。東京でも屈指のライブハウスの一つ、Zepp DiverCityのエントランスに今年もまたチケットソールドアウトの貼り紙が掲示されていた。

彼らがこれまでどれだけの商業的成功と共にファンからの支持を獲得しているかの何よりの証明と言えるだろう。

お台場に着くや否や、今日は何かとんでもない事が起こるだろうと言う予感がした。

会場周辺だけを見ても素晴らしいロケーションとしか言いようが無い。都心部から少し離れた人工島ではゆったりとした時間が流れ、大都会の喧騒から逃れて落ち着きを取り戻し、リフレッシュするのに最適な場所だ。

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博物館、美術館、店、アミューズメント施設が多くひしめき合うお台場の中でも彼らは異彩を放っていた。そう、vistlipファン達だ。

開場の数時間前から今か今かと開場の時を待っていた。

Zepp DiverCityの扉が開け放たれた瞬間から場の興奮が高まって行くのを肌で感じた。

幕が開き真っ白な衣装に身を包んだvistlipメンバー達がステージに姿を見せるや否や、まるで毎年七夕の夜空を彩る星々の様にアドレナリンが一気に放出されるのを感じた。

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それからの二時間、vistlipはそれまでファン達と共に歩んで来た15年間の軌跡を辿る事となった。

ステージ中央、舞台装置の中に混じってショーのテーマに沿った画像や動画を映し出す円形モニターがあった。

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https://twitter.com/tohya_vistlip/status/1545212510407884800/photo/1

この日の一曲目はvistlipの原点であるデビューシングル、”Sara”だった。

続く“FIVE BARKIN ANIMALS””HEART ch.””STRAWBERRY BUTTERFLY”のメロディーからもどこか言葉では表現出来ない懐かしさが感じられた。

もっとも、”BGM 「METAFICTION」””星一つ灯らないこんな夜に”などの前者より比較的新しい曲にもまた違った魅力があるのだが。

“BGM 「METAFICTION」”NIPPONGAKU レポーターは勿論読者の皆さんにとっても思い入れがある曲に違い無い。何故なら我々が大阪で行った記念すべき初のvistlipへの取材でもレポートに取り上げたからだ。

数ヶ月を経て再び東京で聞いた演奏からは、リリースされてからの時の中で熟成され進化しているのがマジマジと感じられた。

どの時代のどの曲を演奏しようが、vistlipはヘアセットすらも乱す事なく観客を熱狂させ続けていた。

「これまでの経験の賜物」と彼らは語る。

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最初のMCでは「Welcome to Domestic Strawberry Jam(今年の周年イベントのタイトル)!」と我々を歓迎した。

文字通りにその名を体現し、舞台を(Jam)ジャム工場の様に飾り付けていた。

それだけでなく”Strawberry”、日本語でイチゴ(1,5)をバンド結成15周年にかけていた。

これらの緻密に練られた演出(コンセプトに沿った小道具も含む)も相まってvistlipは国内外でのV系シーンの中でも別格の存在となっている。

“OBLATE SCREEM””音色””HONEYCOMB(LIFE~夜~Act)”はその日披露された曲の中でも比較的落ち着いたものだった。

“OBLATE SCREEM”の曲中、照明が逆光となりステージにいるメンバー達の顔すら見えなかった。まるで彼らの彼ら自身による彼ら自身の為のパフォーマンスの様だった。

“New ERA””TIMER””偽善MASTER”とライブが進行して行くにつれエネルギーが渦を巻く様に湧き起こって来たのに併せて、照明のトーンも鮮烈なものになって行った。

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冒頭からのアドレナリン大量分泌のお陰でどうにか踊り続ける事が出来ていたものの疲労の色が見え始めていた観客達をよそに”LION HEART”が始まり、パーティーは益々熾烈を極めて行った。

vistlipメンバーらは気の向くままに代わる代わるマイクを取って歌っていた。

トップバッターを務めたのはグラサンをかけた生来のカリスマTohyaだった。ドラムセットから立ち上がると舞台中央に向かい、観客らを煽り始めた。

しかし、我々にとって最も驚きだったのは瑠伊が超有名アイドルグループ”嵐”の曲の一節を歌っていた事だった!

メンバー達がステージから順番に去って行くにつれどんどん照明が弱まって行った。しかしパンデミックの影響で叫ぶ事を禁じられているファン達が絶え間ない拍手でアンコールをアピールし始めるまでそう長くはかからなかった。

多くの人にとって朗報だったのが、最初に再登場したのはTohyaだったと言う事だ。パーティーを更に盛り上げる為に、自身がミックスした動物を歌った愉快な曲”P.U.C”(パンダ、ウサギ、コアラの頭文字)を披露してくれた…。

が、「みんながどんな七夕の願い事をしたのかは知らないけれど…どうか今年の僕の願い事を聞いて欲しい。一年後、またこの場所でみんなと会えるならもうそれだけで良い。」と言いつつステージに戻って来た。

すぐ後、他のvistlipメンバー達も次に来たる曲に向けてセンターに集まった。

その日最高のパフォーマンスの内の一つ、”OZONE”が披露された。

ファン達とバンドの間のシンクロは究極にまで達し、この日のお台場は大勢の笑顔に満ち溢れていた。

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Tohyaは他のパートを喰ってしまう程に凄まじい勢いでドラムを叩いていたが、流石ドラマーと言ったところか完璧なテンポキープを見せ付けていた。

曲のクライマックスには客席中から”咲き”が贈られていた。
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このZepp DiverCityの様に大きな箱が一杯になる程の人数がここまで一丸となっている様はまるで夢を見ている様だった。

“Hameln”の最後、今回のイベント名が入ったお土産に是非ゲットしたいリボンが宙高く打ち上げられた。ヒラヒラと舞い落ちるその様子はまるで桜の花びらの様だった。

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このイベント以外では決して手に入らないであろうそれを手に入れようとファン達は必死になっていた。

「15年…。」智は感慨深そうに言う。センチメンタルになっていると言う事は想像に難く無かった。

更に、「後に一緒にバンドをやって行く事になったこの仲間達と出会ってからもう15年。一体何度挫けそうな夜を繰り返した事か。ファンのみんなが僕達の事を夜空の星の様に照らし支えてくれたお陰で…。これからも僕達が進むべき道を照らし続けてください!お願いします!」と続けた。

続いては音楽を愛する全ての人にとってこれまた堪らないであろう”NEXT”だ。

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メンバー一人一人に見せ場、つまりソロが用意されており、が先程語った様に今までバンドが辿って来た進化の変遷を伺い知る事が出来た。

“July Ⅶth”、古参vistlipファンの間で言わずと知れたこの曲が我々を星の海に誘った(後にそれは単なる比喩でなく現実となった)。ファン達が取り出したサイリウムと天井に設置されたミラーボールの反射で辺りはまるで光の洪水と言った様相を呈していた。

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は泣きじゃくりながらもどうにか「泣くつもりはなかったけれど、でも今日は本当に特別な日だから…。」と言っていた。

残り四人のvistlipメンバー達も彼を慰める為に近くに集まった。

少し落ち着きを取り戻すと、「今の世の中、僕達の様なアーティストの居場所はどんどん少なくなって来ています。大変な時期もあったけれど、決して諦めません!また一年後にこの日を迎えられる様に頑張ります!」と締め括った。

ファン達は「来年もきっと会えるよ」と言わんばかりに跳んでいた。

イベントを終える前、彼らから最後のプレゼントがあった。

Yuhがこの日に限っては彼らがまだ残っていたとしても”ステージ”の写真を撮っても良いと冗談混じりに言った。

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これは日本では全く一般的では無い事だ。

写真撮影は基本禁止となっているのだが、vistlipはみんなにこの特別な日の思い出を残して欲しいと願ったのだ。

「15回目の約束

待ち合わせ場所にて君を待つ。」

M01 Sara

M02 FIVE BARKIN ANIMALS

M03 BGM「METAFICTION」

M04 HEART ch.

M05 STRAWBERRY BUTTERFLY

M06 星一つ灯らないこんな夜に。

M07 SINDRA

M08 彩

M09 OBLATE SCREEM

M10 音色

M11 HONEYCOMB(LIFE~夜~Act)

M12 アーティスト

M13 Dead Cherry

M14 New ERA

M15 TIMER

M16 偽善MASTER

M17 LION HEART

EN1 -OZONE-

EN2 Hameln

EN3 NEXT

EN4 July Ⅶth

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