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メタルバンドからビジュアル系バンドへの転身のきっかけとなったのは何ですか。
元々のメンバーは皆メタルもV系も好きだったので、日本でも知名度の高いCrystal Lakeのような様々な要素を内包したメタルバンドでなく、世間にはあまり知られていない純度の高いメタルを演奏するバンド、更に言うなら、メタルとヴィジュアル系を融合させる、というか我々が主としているデスコアとV系を一緒にしているバンドをしたいと思ったので現在の形態に至りました。
皆さんの演出への拘りはビジュアル系シーンの中でも指折りの物となっていますが…それはメンバーの皆さん自身で考えられている物ですか?
アルバムのコンセプトは全員で考えますが、ヘアスタイルは各々で決めています。
デザインの話で言うと…他にDEVILOOFを特徴付ける物としてデスコア風のCDジャケットがありますが、どの様に各アルバムのビジュアル面について考えられていますか?
基本的にはえがわとしひろさんという方に描いて頂いていて、海外で言えばArch EnemyやSUICIDE SILENCEなどの様々な有名メタルバンドの作品に携わっていらっしゃいます。
僕らの方からは「こういう感じのものを描いて欲しい」「このコンセプトを象徴する様な感じを」とお願いしています。
DYSTOPIAに関しては、アルバム制作に入る前からジャケットを見るだけで「荒々しさ」が伝わる様なものを、とお願いした結果、ジャケットをひと目見るだけで「激し目の曲が沢山収録されているな」と分かる様な作品に仕上げて頂きました。
皆さんのアルバム、DYSTOPIAの主な題材は何ですか?
桂佑: ディストピアというのは全てが完璧な場所という意味のユートピア「理想郷」と対を成す場所を指します。
アルバム収録曲を聴いていると、様々な音楽様式からの影響とこれまでに無い試みを伺い知ることが出来ます。編曲する上で最も皆さんが楽しんだのはどちらの曲になりますか。
桂佑: デスコアとV系を融合させて更に昇華させる為に、バンド全体として一生懸命創作に励んで来ました。目標として、王道のデスコアでは無い新しい性質を含んだアルバムを作る事を掲げていました。そこで、和楽器などの興味深い要素を盛り込もうと言う話になりました。
なるほど、LIBIDOはどこからインスピレーションを得て作られたか教えて頂けますか?(笑)
桂佑: 成人向けコンテンツはご覧になりますか?普段視聴していると自ずと女性だけでなく男性も登場する事になりますよね。でも、僕は個人的に男性が目に入ると冷めてしまうので、それくらいならいっその事女性一人が自慰をしている様子ばかり見てしまいます。僕がその時感じた興奮を何らかの形で共有したいという考えがあり、女性の声を曲中に挿入してみました。
間違えなく、Newspeakで見られた和楽器から着想を得た演奏が最も海外のファンにとって興味深いものに違い無いでしょう。
幹太さん、和太鼓はDEVILOOFの激しいドラムのリズムとマッチすると思いますか?
幹太: それは現実的に不可能でしょうね。和太鼓の音色は非常に特徴的なので、我々の作品の様な早いテンポの曲には合わない気がします。
桂佑: つまり、そのための曲を新しく作ろうって事?(笑)
皆さんのパート以外の楽器は演奏出来ますか?
桂佑: 僕はギターが弾けます。
太輝: 最近シンセサイザーを買いました。
愛朔: …カラオケかな(笑)
Ray: 僕も歌いますがドラムを叩ける様になりたいと思っています。
幹太: 他の楽器は何も。ドラムだけです。
桂佑: …和太鼓は?(笑)
一度でも和楽器を用いてライブをしようと思われた事はありますか?多くのバンドが楽団を引き連れてライブしている様に。
桂佑: こんな風に考えたことは今までありませんでしたが、良いアイデアですね。
太輝: その考え、頂きます!
DEVILOOFに関わる人達は皆才能に溢れていますね、例えば録音エンジニアのRyo (ex. girugamesh) とか。どの様な経緯で彼と働き始められましたか?
太輝: “Devil’s Proof”と”Oni”では元ギルガメッシュのRyoさんにスタジオミックスをお願いしましたが、今回のDystopiaは他の方が担当してくださいました。
どういった経緯でRyoさんとお仕事をさせて頂く事になったかと言うと、DEZERTというバンドの音源を聞いた時、こんな素晴らしい仕上がりにしたのは一体誰なんだという事になりまして。そのお方が正しくあのギルガメッシュのRyoさんだと分かった時は迷わずに連絡しましたね。
DEVILOOFと他のバンドの交流についてですが…
今までコラボしてきたバンドの中で、一番印象に残っているバンドは何ですか?
最近出て来たバンドの中で言えば、どのバンドとコラボしたいと思っていられますか。
桂佑: “Thy Art Is Murder”や”Signs of the Swarm”ですね。今思い付くのは海外のバンドばかりです。
NIPPONGAKU (Gaara): 他にはありますか?
太輝: ええと…。”Within The Ruins”ですかね!
幹太: “Within The Ruins”はテクニカルメロディックバンドですね。彼らは独自の”The Within The Ruins ジャンル”を創り上げていて。本当に好きなバンドの一つです。
実際、対バンしようという話になっていたのですがビザ取得の問題で叶いませんでした。
NIPPONGAKU (Jonathan): 日本国内のV系バンドの中から選ぶなら?
DEVILOOF: (考えこんで)…うーん…V系ですか?
NIPPONGAKU (Gaara): “Ninth In Pluto”はどうでしょう?ツーマンライブをされるなら素晴らしいと思います。
太輝: 実際、今日のショーに遊びに来てくれるんです。
太輝: 親しくお付き合いされてるんですね(笑)
NIPPONGAKU (Gaara): ええ、以前NIPPONGAKUでご一緒させて頂きました。Dir En Greyとのコラボも面白そうですね。
桂佑: Dir En Greyも良いですね。
太輝さん、Cazuqui’s Brutal Orchestra のベーシストとしても活動されていますね。掛け持ちをする事でDEVILOOFのサウンドにも好影響はあったと思いますか?
太輝: Cazquiさんは今までお会いした事があるミュージシャンの中でもずば抜けていますね。彼は天才です。我々DEVILOOFとは全く違う切り口で創作活動をされています。Cazquiさんは曲の世界観から衣装に至るまで全てを緻密に作り込んでらっしゃいますね…。ステージ上での演出までも。彼からの影響は計り知れないです。
Rayさん、いくつかのブレイクダウンで用いていらっしゃるリフは欧米においてCrowd Killingなどのバンドのライブでよく見られるスラムやビートダウンを促していますね。その様なノリ方はお好きですか?皆さんのライブでも同じ様にファンに楽しんでもらいたいと思われますか?
Ray: 舞台からその様子を見ているととてもテンションが上がりますが、怪我人が出ない様にいつも願っています!
次は桂佑さんへの質問なのですが…
桂佑: 成人向けコンテンツについてですか?(笑)
一同: (笑)
NIPPONGAKU (Gaara): ファンの方からの質問です。
佳祐さん、あなたのホイッスルスクリームの技術についてですが、独学で身に付けられた物ですか、それとも誰かに教わった物ですか?皆さんのYouTubeチャンネルで良く各パートの解説をされているので
いつかボーカリストのための講座などをされる予定はありますか?
桂佑: あ、そういう事ですか。その方は女性ですよね…?
一同: (笑)
桂佑: お望みなら個人指導も出来ますよ!
一同: (再び笑い声)
1愛朔さん、Twitter上でラッパーの”Lil Pump”さんについての投稿を拝見しました。メタル以外ではどの様な音楽を聴かれますか。
愛朔: JポップとKポップが好きです。好き嫌いは無いですね。
太輝さん、読者からあなたががアニメ好きかどうかという質問が来ています。最近何か見られていますか?
太輝: ボクシングが好きです。アニメならワンピースしか見る事は無いですね。
桂佑: それだけ?
太輝: あれを超えるものは無いですから(笑)
幹太さん我々の多くの読者があなたの”Devilcraft” (Minecraft)の配信を見ています。
お気に入りのテレビゲームを教えて頂けますか?
幹太: まだプレーした事は無いですがApex Legendsはサクッとプレーするのに良さそうですね。でもやはり一番のお気に入りはドラゴンクエストです。
去年の夏、NHKにビジュアル系音楽のプレゼンテーターとして出演されましたね。
家で番組にて披露されていた美の儀式を試されましたか?(笑)
今年も同じ様な番組をされる予定はありますか?
太輝: テレビにはもっと出たいと思っています。どんな形でも良いので(笑)
桂佑: うん、もっと有名になりたいので(笑)
DEVILOOFは日本のバンドの中でも海外に向けた発信を多く行なっていると言うのは紛れも無い事実ですね。
Twitterに度々英語の投稿をされていますね。
未来のワールドツアーに向けて英語の学習をされていますか?
太輝: これはちょっと答えるのが難しい質問ですね…(笑)
桂佑: 一ヶ月に一時間しか勉強しないので(笑)
今まで海外に行かれた事はありますか?どの国に行ってみたいですか?
桂佑、太輝: オーストラリアにいった事があります。
太輝: 修学旅行で行きました。
愛朔、Ray、幹太: 僕らはまだ海外に行った事がありません。
NIPPONGAKU (Jonathan): 向こうではどの様に意思疎通されていましたか。
太輝: 僕のために通訳してくれる現地の女の子がいました(笑)
海外進出は視野に入れられていますか。
太輝: いいえ、今のところは。ヨーロッパツアーとブラジルでのショーを計画していたのですが、パンデミックの影響でキャンセルせざるを得ませんでした。しかし、また可能になったらすぐにしたいと思っているのでプロモーターさんとは連絡を取り続けています。
桂佑: 待ってくれているファンには申し訳ないですけどね!
太輝: 特にこれといって行ってみたい場所は無いですね。我々の音楽が受け入れられる所に行きたいと思っています。
桂佑: 僕はスペインに行ってみたいです。
- (翻訳:T.小澤 )