vistlipは2007年の東京でのデビューから人気のビジュアル系バンドだ。
活動が長期に渡っているにも関わらず、アップテンポでロックな曲調と、誰もが身近に思える一度は感じた事があるであろう感情についての歌詞に特徴付けられるその独特な世界観を守り続けている。
彼らはステージ上であろうとなかろうと何事にも前向きな姿勢を崩さない。
15年間もの間変わらず活動を続けていると言う事実が彼らの結び付きの強さを示す何よりの証明であろう。こんなに長い間顔ぶれが変わらず活動を続けれるバンドはそう多くない。
ファンとの親密な関係もまたバンドの成功を示す証拠だ。
ツアー中は、開催都市でのインストアイベントが恒例となっている。
今回は梅田Club Quattroでのライブ翌日にCDショップlittleHEARTS.大阪店、TSUTAYA EBISUBASHI、タワーレコード難波店にて開催された。
【大阪店】vistlipのアナザージャケットサイン会が終了致しました🖋⭐️
雨の中たくさんのご参加本当にありがとうごさいました‼️ONE MAN LIVE TOUR「META TOXIC」次回は
5月6日(金) なかのZERO 大ホールにて開催です🎤
お楽しみに😊🎵 pic.twitter.com/aN1rkMdXyU— littleHEARTS. (@littleHEARTS_) April 29, 2022
【 #vistlip さん① 】
本日開催のvistlipさん( @vistlipofficial )
ニューアルバム『M.E.T.A.』発売記念CDジャケット名入れサイン会終了しました👏笑い声の響く楽しい時間でしたね🌼
vistlipさん、ご参加いただきました皆さま
本日はお足元の悪い中ありがとうございました🙇💞 https://t.co/ERIlajNfNS pic.twitter.com/KOGhHCtYBK— TSUTAYA EBISUBASHI (OSAKA) (@T_EBISUBASHI) April 29, 2022
【#vistlip】
イベント終了後に一枚📸
メンバーの皆様、ご参加頂きましたお客様有難うございました!!
NEW ALBUM「M.E.T.A.」のリリース記念イベントを開催して頂けました🙇♂️
沢山のお客様にご参加頂けました😆次回もインストアイベント宜しくお願いします🎵 pic.twitter.com/CHGC14ftf2
— タワーレコードなんばパークス店 (@TOWER_Namba) April 29, 2022
約4年間の沈黙を経て開催されたこのツアーの目的は、新アルバム“M.E.T.A”の発表だ。vistlipは新旧様々な曲を携えて戻って来た。
本アルバムは“Master”、“vister”、そして“lipper”の三種類のスペシャルエディションで発売された。.
ツアー開催地に選ばれたのは名古屋、大阪、東京だ。
ツアー中セットリストに入った曲は新曲から定番曲まで非常に幅広かったので、どのファンにとっても喜びに尽きなかっただろう。
New Album 「M.E.T.A.」2022.3.30(wed)ON SALE!
3/30(水)
『vistlip』NEW ALBUM「M.E.T.A.」リリース決定!
アー写、ジャケット、店舗特典、インストアベント情報を公開!!ぜひ特典情報ご確認の上、ご予約ください!
詳しくはこちら⇒https://t.co/NsXZXRuOe0#vistlip pic.twitter.com/CQh2ganfMQ
— vistlip official (@vistlipofficial) January 28, 2022
最初に興味を惹いたのが、『BGM「METAFICTION」』のMV風にセットされたステージだ。
ドイツの家庭でよく見られる、悪天候時に会合やパーティーが行われるガレージを模倣した様な雰囲気がバンドのアンダーグラウンドな個性をより主張していた。
ステージ上全てを覆うペルシャ絨毯が被せられた段差、中央に置かれた一人掛けソファー、砂嵐が映る旧式のテレビなどで構成されていた…。
更には少し朽ちており、植物が沢山芽吹いている壁まで配置されていた。
壁から発せられる何とも言えないネオンの光も相まって、それらの演出全てが観客に親近感を与える為に細心の注意を払われている様に感じられた。パーティーの準備は整っていた。
ライブは人工音声による英語での語りと電子音楽と共に始まった。
声の主はテレビゲームの様に我々に歓迎の意を伝えつつ自己紹介し、“Do you wish continue?”(英語で“続けますか?”)と締め括った。
更に付け加えて、vistlipが入場しステージ上にスタンバイしている間に、“救難信号”を受信中だと告げた…。
ギャング風のコートを身に付けた智は彼らの秘密の場所に我々を歓迎しつつ、落ち着いた様子でステージ中央の客席側に少し出っ張った一人掛けソファーに腰掛けた。サイレンの音が我々に警報を告げる。
それは『BGM「METAFICTION」』が始まる合図だったのだ。
最新アルバムの代表曲だったと言う事もあり、オーディエンスは弾けた様に拍手をし始めた。
曲の中盤、海とYuhのギターソロがあまりにも素晴らしかったので、ファン達は頭に残る曲のリズムに合わせて彼ら二人に向けて腕を広げずにはいれなかった。
興奮冷めやらぬ中、徐々にパトカーが近付いて来る音が聞こえて来た。
遠くから発砲音が聞こえるなか、智は再び中央に戻り、片手を掲げて空に向けて撃っている素振りをした。
逃亡しやすくする為だと思うが、“TOXIC”の曲中は身に纏っていたコートの内一枚を脱いでいた。
曲が終わると共に再び壁にネオンの光が灯され、無事に何事も無くアジトに戻れたと言う事を連想させる。ツアータイトル“META TOXIC”の名前に従って、毒ガスが噴射されているかの様に濃いミストが舞台を満たして我々を驚かせた。会場中が“DANCE IN THE DARK”に合わせて跳び始め、リポーターが地震が起こっているのか会場の盛り上がりで床が揺れているのか分からない程だった。(笑)
赤味がかった照明が、我々に汚染地域で生き残りを賭けて戦っているような気持ちにさせた。
曲が終わり、白い照明が梅田Club Quattroを包んでいた暗闇を晴らし、初めてその場に居た全員の顔を確認出来た。
META TOXICツアーに向けて準備は出来ていたか尋ね、大阪でのセミファイナルをとても楽しみにしていたと言う。
海は“John Doe”の曲中ほとんどの間壇から聞く者を圧倒していた。
令和に入ってから作曲されたのにも関わらず、2000年代後半からずっとビジュアル系ファンである我々までどこか懐かしい気持ちにさせられた。
“無音”によってその場にいた全員の心の深い所にある感情が呼び覚まされた。
晩夏のそよ風の様な、どこか切ない気持ちが体を吹き抜けた。
曲が終わった時、会場は完全な静寂に包まれた。
vistlipは止まらず次々と我々にパフォーマンスを披露する。“ID:ID”の曲中、智はコンサートに華を添えるため、ファン達を盛り上げるためにメガフォンを取り出し、Yuhと海までファン達と一緒になってヘッドバンキングするために煽っていた。
再び地面が揺れ始めた。“HEART ch.”で、ユニゾンに合わせたファン達のジャンプと瑠伊の大音量のベースにClub Quattroが揺さぶられている様だった。
シンバルの内一枚が機材トラブルを起こしていたにも関わらず、Tohyaは無事に一曲叩き切った。
メンバー達は、最後まで観客に気付かれずにやり切った彼の素晴らしいプロ根性を褒め称えた。Tohyaが機材トラブルに対処している間、智は春にしては暑過ぎる日なのに衣装を着込み過ぎていると冗談を言っていた。
智はこのセットリストはどこか懐かしい気持ちにさせると言う。
“CRACK&MARBLE CITY”でvistlipはセックス・ピストルズの様に荒々しくパンクなサウンドに変えなければならなかった。
しかし突如音が止まった…。そして“システムエラー”と聞こえ、ネオンの灯りがちらつき始めた。
沈黙の後、ピアノのみの伴奏と共に智が“RED LIST”を歌い始めた。
ショー冒頭の人工音声が戻って来た。
今回は “Even when we are gone, our songs will still be here”
(私達が居なくなっても、我々の音楽は残り続ける)と言った。
オレンジがかった照明のお陰か、ステージは会場の熱気で燃え上がっている様に見えた。
暗転し、壁のネオンと先程と変わらず砂嵐を映す旧式テレビの光以外は何も見えなかった。
アンコール前に幾つかの事を伝える為に智が戻って来た。
家のリビングにいる様にソファーに腰掛けた。
ツアーTシャツに着替えたお陰で“涼しくて”ありがたいと言った。
Tohyaが客席側に近付いて話している間、Yuhは自分の持ち場に座って少し休んでいた。
(メンバー全員がシャイで無くて良かった、アンコール中気まずい沈黙も一切無くメンバー間で話していた。大阪に馴染んでいる様だった!)
ファン達が最も楽しみにしていた曲はバンドの定番曲の一つ、“Recipe”の様だった。
梅田ClubQuattro中がvistlipに向けて“さく”をし、心の底からその瞬間を楽しんでいるファン達を見て彼らはずっと微笑んでいた。
我々にまたねを言い今回のライブを締め括ったのは“Sunday”だった。
海が座ってアコースティックギターを弾き始め、それをTohyaがずっと微笑んで見つめていた。
小道具とファンキーなリズムのお陰で、日曜に友達同士で集まってスタジオで練習している様な親密さが伝わって来た。
我々にお別れを言うため、Tohyaは両腕を挙げて面白いポーズをとった。コロナの影響で皆で手を取り合ってジャンプが出来ないからだろう。
海は同じ事をするのを拒否し、オーディエンスからの爆笑を誘った。(笑)
最後にステージを後にしたのはTohyaだった。声が枯れるくらい叫んでさよならを言い、観客と拳と拳をぶつけ合う挨拶(感染症対策で本当には出来ないのでエアーで)をして去って行った。
ここでvistlipのメンバー、スタッフや関係者、そしてこの日梅田Club Quattroにいた全員の方にお礼を申し上げたい。
このライブは我々NIPPONGAKUにとって今までで最高の経験の一つになりました。
温かく受け入れて頂き、間近でこんな体験をさせて頂きどうもありがとうございました!
もっとvistlipについて知りたいですか?
来週彼等とのインタビューを予定しています。
コメント欄で彼等への質問を受け付けているので、是非!もしこの記事を読んであなたもいつかvistlipのライブに行ってみたくなったなら…
7月7日にZepp DiverCityで行われる彼らの15周年ライブをお見逃しなく!
リンク
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Yuh twitter / Yuh instagram
Tohya twitter
ライブレポートありがとうございます!!
掲載して頂きとっても嬉しいです!
そして細かくレポートして頂き、当日を振り返りながら読みました。
英語の音声が聞き取れなくて、ずっと気になっていたので知れて良かったです。
そして来週もインタビューして頂けるとのことで本当にありがとうございます。
なかのZERO大ホールでのライブの振り返ってどうだったか、また現在の思い、七夕に向けて等伺えると嬉しいです。
今後共vistlipさんを宜しくお願い致します。